--はじめに
自分自信が訛っていると気づくときはどんなときでしょうか?多くは相手から指摘を受けた際が多いと思います。訛りが強い人ほどTPOに合わせて標準語を使い分けたいと思うのではないでしょうか?今回は訛りにポイントを当て、標準語を身に付ける為のコラムになります。
■ 訛りは直さないといけないのか
訛りは直さないといけないのか?皆さんはどう思いますか?答えは直せるなら直した方が良いというのが答えです。
日本では標準語が主流になっていることから今後仕事等多くの人と接する機会がある方は直した方が良いでしょう。訛りを無くして標準語だけにした方が良いとは言っていません。訛りも育ってきた地域・環境の中で出来た言葉として大切にしてあげて下さい。では訛っているとどんなことが起こりうるでしょうか。簡単に挙げられるのが「間違ったニュアンスで相手に伝わってしまう」という点です。
仕事の面ではクライアントもいますので間違って伝わってしまったら大変なことに繋がりかねません。また、訛りというのが気になる人もいるのも事実で、その訛りのせいで内容が全く入って来なくなってしまう場合もあります。些細な事のように感じるかもしれませんが言葉はとても大きな影響力を発揮する時があるので注意しましょう。
TPO(時間、場所、場合)によって訛りを使い分けるのが良いでしょう。地元の友達・家族や同じ出身の人には訛りもOKだと思います。仕事・商談・プレゼン等重要な時は標準語を用いて行きましょう。
■ 訛りが直らない原因とは
【日本語の発音基礎知識を知らない】
日本語の発音は、音の高さで言葉の意味が変わってきます。(英語の場合は強弱アクセント)
よく訛る(発音が違う)ことを「イントネーションが違う!」とよく聞くと思います。しかし、正確に言うと間違いで正しくは「アクセントが違う」という言い方をします。
≪アクセント≫・・・単語ひとつひとつの音の高さのこと
・A君:あなた、ト?トロ(低→高高)っていうの?
・B君:いいえ、私はト?トロ(高→低低)です。
≪イントネーション≫・・・文章全体の抑揚のこと
・パターンA:あなた、トトロっていうの? ?
(語尾が上がる、ドキドキワクワクしている感じ)
・ パターンB:あなた、トトロっていうの。 ?
(語尾が下がる、テンションが下がっていて暗い感じ)
【アクセントの知識を知らない】
日本語のアクセントの種類は4種類あります。
≪頭高(あたまだか)型≫・・・頭の音が高く、それ以降低くなる
例)メイ、トトロ、ドングリ
≪中高(なかだか)型≫・・・頭と最後の音が低く真ん中の音が高くなる(何種類かある)
例)小僧、ジコ坊、乙事主
≪平板(へいばん)型≫・・・頭の音が低くそれ以降高い音が下がる事なく続く
例)千尋、砂金、カオナシ
≪尾高(おだか)型≫・・・平板型と似てるが単語に続く接続詞の前で音が下がる
例)男 が(オ?トコ?が) 女 と(オ?ンナ?と) 屋敷 へ(ヤ?シキ?へ)
【意識を高く持たない】
訛りを直していく中で重要なのが、「今、訛ったな」というのを自分自身で気付くことです。指摘してくれる人が近くにいない場合、1人だと合っているのか間違っているのか判断できません。
・標準語を話す人と積極的に話す
・常に学ぶ姿勢で発音に気を付ける
・訛りを直すという意識を高くもつ
意識をすることで耳も鍛えられ自然と訛りに気を付けるようになっていきます。
■ 訛りを直すコツ
(1)周りが標準語を話す環境に身を置く
耳から聞いた言葉は自然と身につくものです。聞いているだけで英語が習得できる教材で実績があるように、周りが標準語を話す環境にいることで、自身の方言も自然と改善されるでしょう。"生まれも育ちも東京"という友人を作ることで、標準語を聞くだけでなく、ご自分の訛りを指摘してもらったり方言を正してもらったりすることもできますね。 所在地が東京の会社に勤めることもおすすめ。社内のほとんど全員が標準語で会話をして仕事を進めていくので、ビジネス用の標準語も習得できるようになりますよ。
(2)テレビやラジオのニュースを聞く
自宅でできる簡単な学習法のひとつが、テレビやラジオのニュース番組を視聴すること。しっかりとした研修を受けたアナウンサーが読んでいる原稿は、正確な標準語で話されています。自分のイントネーションやアクセントと違う単語があったら、それは自分が間違っているということ。アナウンサーのアクセントを真似るだけで、自然と標準語のアクセントが身につきます。
(3)標準語で話してみる
とにかく標準語を話すことが標準語マスターへの近道だと言えます。聞くだけでなく、やはり口にすることで、正しい標準語が身につくと思います。私の場合は大学や新卒で勤めた会社で、周りが標準語を話す環境だったため、自分も標準語を話さざるを得ない状況でした。とにかく話すことで、自分のアクセントの間違った部分にも気づくことができましたし、周りからの指摘にも繋がりました。耳から聞いて、目で調べて、口で話すことで、標準語を身につけることができるでしょう。
(4)アクセント辞典を使う
日本語の正しいアクセントを記号で示してくれているのが「アクセント辞典」。アナウンサーや声優を目指す人には必需品と言われているアクセント辞典ですが、訛りを直すのにも役立ちます。記号だけでは分かりにくいという方は、音声CDが付いている辞典もあるのでチェックしてみてください。記号の読み取りを間違って、そのまま不正確なアクセントの日本語を覚えてしまうこともあるので、CDがついている辞典を買うのはおすすめですよ。また、スマホ用のアクセント辞典のアプリもあるので、重たい辞典を持ち歩かなくてもスマホで調べられるものもあります。ちょっと気になった時に気軽に調べられるのが便利ですよね。
■ 話し方教室で訛りを直す
日本語の発音・発生に特化したレッスンを受けられる教室があるので、そこに通うことも標準語習得にはおすすめです。
プロの先生に自分の言葉をチェックしてもらって正しく直してもらえるので、独学よりも身につきやすいと言えます。訛りや方言だけでなく吃音や滑舌なども指摘してもらえるので、人前で話すことが苦手な人にとっては一石二鳥。発声についても同時に学ぶことができるレッスンもあり、プレゼンや面接など大事なシーンに備えて通うことできっと自信もつくことでしょう。
一日単位のセミナーや研修も行われていたり、無料体験も実施している教室もあるので、定期的に通うまえにお試しで行ってみることも良いと思います。
--終わりに
如何でしたでしょうか?訛りは育ってきた環境によって人それぞれ違います。標準語が一番正しいかというとそういったことではなく、綺麗な話し方を身に付ける為には標準語は必須ということですよね。是非役立てて見て下さいね。