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話すスピードを変えるだけでプレゼンの印象は変わる|話し方教室VOAT【ビジネス】

2022.04.28

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?はじめに

話すスピードについて悩んだことはありませんか?
焦ると早口になってしまったり、話すのが遅いと注意されてしまったり、話すスピードに不安を覚えたことが一度はあるはずです。
話すスピードは、相手に与える印象を大きく変えます。
ここでは、話すスピードについて詳しく解説いたします。


■ 人が聞きやすいプレゼンとは

(1)1分間のプレゼンの場合

1分間の間で理解がしやすいとされている最適な文字数は、300文字とされています。
実際に300文字でプレゼンの練習をしてみると、とてもゆっくりなペースに感じるかもしれません。
しかし、プレゼン本番においては、聞き手を考慮して抑揚をつけたり、間を入れて話すことも必要なので余裕がある文字数といえます。
また、聞き手との対話や思いがけないアクシデントも想定しておくべきです。


(2)3分間や5分間の場合

3分間の場合は800文字、5分間の場合は1300文字を目安にするのがいいでしょう。
1分間の目安である300文字の3倍や5倍にならない理由としては、時間が長くなるにつれて情報量も多くなりますし、話題が移るタイミングやスライドのつなぎとしての調整のためです。
時間が長くなればなるほど、1分間当たりの文字数は300文字より少なめに準備をしておくのがオススメです。


(3)1文の文字数

1文は45文字を目安にすると良いです。
1文が長すぎると、内容が分かりにくくなるので聞き手にとっては大きなストレスです。
45文字を超えると、人間の脳内での情報処理がしきれなくなってしまいます。
かといって1文が短すぎてしまうと稚拙な印象を与えてしまいますので、気をつけましょう。
文の長さを調整するポイントとしては、「読点を2つ」を目安にすると良いです。
1文に3つ以上の読点が必要な場合は、途中で区切ってみてください。
読点が1つ以下の場合は、前後の文章と合わせて適切な長さに調整してください。


(4)1トピック2分

これはあくまでも目安ですが、1トピック2分が妥当です。
テレビやラジオなどメディア制作の現場でも意識されていることで、人が自然と理解しやすくなる時間が2分と言われています。
2分で1つのトピックが区切りを迎えると、聞き手は話の理解がしやすく、興味を維持することにも繋がります。


■ 早い?遅い?話すスピードはどちらが良いのか

話すスピードが早い方が良いのか、遅い方が良いのか、これはどちらも正解ではありません。
基本は早すぎたり遅すぎたりすることなく、多くの人が聞きやすいスピードを意識することが大切です。
加えて重要なのは、状況に応じてスピードの緩急をしっかりつけることです。
聞き手にとって分かりやすいと思われる話は、ある程度スピード感のある早さで話をして、複雑で難しそうな話の場合は、相手の反応を見ながら少しゆっくり話すと良いでしょう。


(1)メリットとデメリット

早口のメリット
・伝える情報量が多くなる
・話にダイナミックさが生まれて盛り上がる


早口のデメリット
・聞き取りにくいと思われると聞き返されてしまう
・一方的に話している印象を与える


ゆっくり話すメリット
・滑舌が安定して聞き取りやすい
・双方の円滑なコミュニケーションが可能


ゆっくり話すデメリット
・伝える情報が少なくなる
・聞き手を退屈にさせてしまう恐れがある。


(2)状況に適した話のスピード

〇早口が適している場合
プレゼンや商品説明などで相手を説得したい場合、少し早めのスピードが良いです。
一定の分かりやすさを保った早口は「頭の回転が早い」「説明内容の理解が深い」ことを示すので自然と「説得力」を生み出します。
そして話の最重要ポイントでは、少し声を大きめにすると効果が増します。


〇ゆっくり話すのが適している場合
契約や面接など重要なことを説明する場面では、ゆっくり話すのが良いです。
発音をはっきりと丁寧に話すと、自分の話をより深く理解してもらいやすくなります。
適切な速度が保たれた話しやすい発音やテンポの話し方は、「落ち着き」「責任感」「自信」といった印象を持ってもらうことができます。


■ 対面とオンラインでは話すスピードを変える

対面とオンラインでは話すスピードを変えるべきです。
特にオンラインという特性をよく理解して、状況に応じた最適な話すスピードを心がけるようにしてください。


(1)オンラインの特性

オンラインでは、お互いの周囲の雰囲気が確認できないので話すペースを構築しづらいです。
さらに、使用しているネットワークや音声・映像機器の違いによって、タイムラグや音声・映像のクリアさに差が生じてしまうので、聴覚的、視覚的に制限があると言えます。


(2)オンラインで早口が適している場合

一方的な配信型のプレゼンやセミナーなどでは、YouTubeやTikTokといった映像コンテンツを見ても分かるように、早口でテンポの良い話し方が有効です。
早口の方が話し手の熱意や真剣さを伝えることができますし、聞き手も聞き逃さないように緊張感を持って真剣に耳を傾けてくれます。
ゆっくりとダラダラと話していると、内容が継続的に魅力的でないと飽きられてしまいます。


(3)オンラインでゆっくり話すのが適している場合

オンライン会議や商談など、双方でのやり取りをしながら進行する場合は、ゆっくり話すのが良いです。
早口だと滑舌が悪くなって聞き取りにくい場面があったり、音声や映像の乱れが生じて聞き手を置いてきぼりにしてしまう可能性があります。
ゆっくり話すポイントとしては、間(ま)を上手く活用することです。
一言話したら、一拍の間(ま)を入れるようにしてください。
聞き手のリズムやテンションに合わせて話すことが重要です。
注意が必要なのは、ゆっくり話すことにばかり集中して、臨場感がなくなって聞き手を退屈にさせてしまうことです。
聞き手の集中力が切れてしまうと、聞きそびれたり理解が追いつかなくなって話を切り上げてしまいたくなる感情が生まれてしまいますので気をつけてください。


■ 自宅で練習する方法

自宅でできる練習方法をご紹介します。

(1)理想的な話し方をする人の研究

テレビ、ラジオ、YouTubeなどを見ていて、こんな話し方をしたいと思える人を見つけてください。
その人の話し方を真似てみることから始めてみましょう。
特に話すリズムや声量の緩急をどのような場面で、どのようにつけているのかをよく観察してください。
魅力的に感じた箇所は積極的に自分に取り入れていこうとすると、自分の話し方が少しずつ理想に近づいていきます。


(2)話すスピードをコントロールするトレーニング

・腹式呼吸
鼻から息を吸ってお腹に空気を溜めて、勢いよく息を吐くと同時に「あ」から「ん」の50音を発声します。
発声するときにお腹がへこんで空気が吐き出されていると、腹式呼吸ができている証拠です。


・早口言葉
滑舌を改善するトレーニングとしては、早口言葉が有効です。
以下を、最初はゆっくり、できるようになってきたらスピードを上げて読み上げてください。
メトロノームを使うと効果的です。
スピードだけにこだわるのではなく、一音一音をクリアに発音することを心がけてください。
表情筋も鍛えられるので、表情も豊かになります。


なまむぎなまごめなまたまご
(生麦、生米、生卵)


あかまきがみ あおまきがみ きまきがみ
(赤巻き紙、青巻き紙、黄巻き紙)


かえるぴょこぴょこみぴょこぴょこ あわせてぴょこぴょこむぴょこぴょこ
(蛙ぴょこぴょこ三ぴょこぴょこ、合わせてぴょこぴょこ六ぴょこぴょこ)


ちょさくしゃ しゅじゅつちゅう
(著作者 手術中)


このたけがきにたけたてかけたのは たけたてかけたかったから たけたてかけたのです
(この竹垣に竹立てかけたのは 竹立てかけたかったから 竹立てかけたのです)


うたうたいがきてうたうたえというが うたうたいくらいうたうまければうたうたうが うたうたいくらいうたうまくないのでうたうたわぬ
(歌唄いが来て歌唄えと言うが、歌唄いくらい歌うまければ歌唄うが、歌唄いくらい歌うまくないので歌唄わぬ)


(3)練習している姿を録画

自分が話している様子を客観的に確認することが、話し上手への近道です。
最初は恥ずかしくて抵抗があるかもしれませんが、自分の良くないところがより深く理解ができて、改善しようという気持ちもより強く生まれます。
第三者に確認してもらって意見をもらうことも重要です。
家族や友人に見られるのがどうしても抵抗があるのなら、話し方教室の講師を頼ってみてください。
話のプロに適切なアドバイスがもらえると、上達も早まります。


?終わりに

話すスピードが変わるだけで、自分への印象や評価も大きく変わってきます。
会話スピードやテンポを正しくコントロールできるようになると、良い雰囲気や成果を達成することができるようになります。
状況に応じて早く話すことも遅く話すこともできるようになって、円滑なコミュニケーションがとれるようにしていきましょう。