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会話のキャッチボールができない人の原因と改善のコツ|話し方教室VOAT

2022.08.25

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はじめに

会話がスムーズにいかなかったり沈黙ができてしまって気まずくなってしまったりなど、会話のキャッチボールに困った経験はありませんか?
苦手な人はもちろん、好きな人が相手だとしても、相手からもっと話したいと思われるのは簡単なことではありません。
ここでは会話のキャッチボールができない人の原因と改善のコツを紹介しますので、会話を楽しく続けるための参考にしてください。


■ 会話のキャッチボールができないとデメリットが多い

会話のキャッチボールができないことによるデメリットは、残念ながら多いです。
・親密な関係を構築することができないので、親友、恋人などができない。
・仕事においては、社内外での信頼関係に影響があるので大きな仕事を任せてもらえなくなってしまう。
・会話から知ることや学ぶことが減るので視野が狭くなる。
・会話が続かないことで怒っているように勘違いされてしまう。
・会話の中で上手に自己主張することができないので、我慢せざるを得ない状況上記のようになってしまうことが多いですし、自分の意見を持っていない頼りない人と思われてしまうこともあります。


■ 会話のキャッチボールが苦手&できない原因とは

ここでは会話のキャッチボールが苦手な原因やできない原因を紹介します。

(1)一方的に話を進めてしまう

話したいことがたくさんあると、自分の話を一方的に進めてしまいがちです。
一方的に話してしまうということは、もう一方は聞くことに専念することになってしまいます。
話したいことにばかり気が向いてしまうと、相手が話しても内容が頭に入らず返事や相槌も適当になってしまいがちです。


(2)話す内容が分かりづらい

相手が話の内容を理解できないと、話を広げることができません。
相手が知らない難しい単語や専門用語を使うことや、「これ」「あれ」「それ」などを多用するのも分かりづらくなる原因になります。


(3)リアクションが薄い

「へー」などの空返事が多い、質問に対して端的な言葉だけで返答するなどリアクションが薄い人とは会話が続きません。
「この後は何か予定がありますか?」という質問に対して「特にありません。」と返すだけでは、会話はその時点で終わってしまいます。


(4)否定が多い

否定されることが多いと、会話を続けるモチベーションはどんどん低下していきます。
相手に合わせるために嘘をつく必要はないですが、否定する場合は相手を思いやる配慮を含めて伝え方に気を付けるべきです。
「違うよ」「分かってないよ」といった言葉が口癖になっていたら注意が必要です。


(5)話が噛み合わない

相手が一番伝えたいことを汲み取れないと、相手が求める反応もできません。
噛み合わない回答やリアクションをされると戸惑いますし、話のテンポもおかしくなってしまいます。


(6)知識レベルが合わない

話す内容についてのお互いの知識レベルに差がありすぎると、会話はやがて成り立たなくなります。
趣味の話など共通の話題でも、内容について詳しい側がどうしても一方的に話してしまいがちになります。


(7)話し方が特徴的すぎたり独特すぎる

声が大きすぎたり小さすぎたりすると、聞き取るだけで精一杯になります。
また、話し方の癖が強いと、内容を理解するのに労力が必要で負担になります。


(8)相手のことを考えすぎ

相手の反応を予想しすぎて、考えている最中に変な間が生まれてしまったりします。


(9)相手のことを考えなさすぎ

相手が不快に思うことを言ってしまうとキャッチボールは終了します。


■ 例文で学ぶ!上手い会話のキャッチボールとは

例文を交えて、上手な会話のキャッチボールを紹介します。

(1)5W1Hを加える

相手が返答しやすいように「5W1H」を加えるようにしてみてください。
「5W1H」は5つの「W」(Who だれが)(When いつ)(Where どこで))(What なにを)(Why なぜ)(How どのように)です。
(例文)
(?)私は銀行で働いています。
(◯)私は2010年から〇〇県にある〇〇銀行で営業職として働いています。
(◯)の方が会話を広げるポイントがたくさんあるので自然と会話のキャッチボールが続きますが、(?)では情報が少ないので、相手はたくさん質問しなければならなくて負担です。


(2)プラスアルファで応える

質問は会話を広げてキャッチボールを続けるチャンスです。
「昨日は何をしていました?」に「ジョギングをしていました。」と回答するだけでなく、さらに内容を加えると会話のキャッチボールは続きます。
(例文)「最近運動不足なので、〇〇周辺をジョギンしていました。」
「ジョギング」に加えて「運動不足」「〇〇(場所)」があることで会話の選択肢が増えて盛り上がりやすくなります。


■ 会話のキャッチボールを改善する練習方法とコツ

ここでは会話のキャッチボールを改善する練習方法とコツを紹介します。

(1)一方的に話してしまう人へ

相手が話を切り出し始めることができるような「間」を作ってあげてください。
勢い任せに話してしまうと、相手は会話を切り出すことができません。
また、意見や感想を求めることも意識してください。


(2)話が分かりづらい人へ

声の大きさに注意してください。
大きすぎず小さすぎずちょうどいいバランスを目指します。
分からない場合は、自分の声量と周りの人の声量を録音して聴き比べてみてください。
録音して聞いてみると、思いがけない癖にも気づくことができるかもしれません。
おかしな癖は、相手の集中力を削いでしまいます。
また、話す内容については相手の知識量を確認してバランスをとること、難易な単語や専門用語を避けること、5W1Hを意識して話のイメージをふくらましやすいよう具体的に話すことを心がけてください。


(3)考えすぎてしまう人へ

気楽に会話することを心がけてください。
考えすぎてしまう人は、相手のことを考えることや寄り添うことができる人なので、大きく心配しすぎる必要はありません。
また、相手が不快に思ったとしても、たった一つの言葉や文章で関係性全てが崩れてしまうこともありませんので、もっと気軽に楽しく自信をもって話してみてください。


(4)考えなさすぎる人へ

自分の会話を思い返す癖をつけてください。
誰かを不快にさせてしまうことは、誰にでもあります。
重要なことは、不快にさせてしまったことに気づくことと、その後の反省とフォローの行動を実行できるかどうかです。


(5)思い込みをしてしまう人へ

例えば「今週は遠方への出張が2回ありました」と聞いて(遠方への出張が2回もあったということは大変だったのだな)と考えてしまうのは、まさに思い込みです。
遠方への出張が2回もあって楽しかったのかもしれません。
感想については「大変でしたか?」と言葉にして聞いてください。
勝手に解釈したまま話が進行してしまうと、大きな誤解に繋がって会話はやがて噛み合わなくなります。


(6)リアクションが薄い人へ

相手のテンションに合わせる、もしくは相手より少しテンションを上げることを意識してください。
また、同じリアクションを繰り返すだけでなく以下を参考にバリエーションを増やしてみてください。
・いいね!
・なるほど!
・たしかに!
・すごい!
・そうなんだ!


改善するためのコツも合わせて紹介します。

(コツ1) 相手の好きな話題で会話スタート

よほど尊敬している人でもない限り、自発的に話を聞きたいと思える相手というのはなかなかいないものです。
ですので、自分の話を聞いてもらうことに注力するより、まずは相手に気持ちよくたくさん話してもらう状況を作る方が簡単です。
一般的なインタビューで使われる手法ですが、
「相手の好きなことを話してもらう」を実践しましょう。
相手がスポーツを好きだった場合、何のスポーツが好きで、好きな選手は誰なのか? そのスポーツのどんなところが見どころで好きなのか、など相手が好きな内容の質問を深掘りしたり話題を広げてみてください。
相手がそのスポーツや選手の素晴らしさを讃えたら、そのスポーツや選手に対して「すごいです。」と褒めます。
相手本人に対して「すごいです。」を使うとわざとらしくて良い受け止め方をされないかもしれませんが、好きなものを褒めることや同意をすることは、シンプルに心地良い気分になります。
直接ではなく間接的に褒めるところがポイントです。
他人の自慢話が苦手な人は、ぜひ頭を切り替えてみてください。
自分とは違う価値観や考え方は、自分の世界を広げるきっかけになります。


(コツ2) HowよりWhyを大切にする

たくさんの質問(How)を投げかけるより、質問への回答を掘り下げていく(Why)ことをこころがけてみてください。
次々と新しい質問をされ続けると疲れてしまいますし、場合によっては嫌がらせのようになってしまいます。
ひとつの質問から関連する内容を広げていくのがまさにキャッチボールです。


(コツ3) 共通点より違う点を探す

共通点が見つかると盛り上がるのは確かですが、無理に探そうとして見つかるものではありません。
自分の価値観や考え方、感覚と違うものに出会ったときこそ、興味を持って相手の話を聞いてみてください。
色々と教えてもらうことで話が盛り上がりますし、自分の世界も広がります。


おわりに

会話のキャッチボールができない人の原因と改善のコツを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
頭では理解できても、長年にわたって培ってきた自分のスタイルを変えるのは簡単なことではありません。
実際に実践をする前に、家族や親しい友人などに胸を借りるつもりで練習してみてください。
話が弾まなくて苦痛で仕方なかった会話は、「楽しいもの」に変わると人生が大きく変わります。
上手に話そう、失敗しないようにしよう、と意気込む必要はありません。
会話のキャッチボールは、そのボールが時に届かないことや、別の方向へ飛んでいってしまうこともあります。
そんな時でも、相手と楽しくキャッチボールがしたいという気持ちだけは忘れないでください。
その気持ちがあれば、投げ方が下手でも相手はボールを拾いにいってくれるはずです。
テクニックも大事ですが、相手と良い関係を築きたいという前提のもと、相手を良く理解して信頼関係を築いていくことが重要です。