
はじめに
「何が言いたいのか分からない」と言われたことがある人は必見です。
一生懸命に話しているつもりでも、相手に伝わらなければ意味がありません。
さらに仕事においては、伝わるだけでなく分かりやすく簡潔な話し方が求められます。
そのために必要なのがロジカルな話し方です。
難しそうに思うかもしれませんが、コツをつかめば誰でも習得することができます。
ロジカルな話し方は、仕事においては生産性の向上にもつながります。
■ロジカル=論理的な話し方とは?
ロジカルな話し方とは、誰もが納得できる筋の通った話し方をいいます。
そのためには、話す事柄の要素を整理して構造化して話す必要があります。
以下の順番で話すことが論理的な話し方の基本です。
?結論→?根拠/理由→?具体例
?結論
「結論」とは、話の論点に対する答えです。
言葉を慎重に選んで、簡潔な一言にまとめることができるのが理想です。
冒頭に短い言葉で結論を述べることで、短時間で自分の本意を伝えることができます。
?根拠/理由
根拠や理由とは、結論を導き出した原因のことです。
原因を明確に伝えることで、この結論が論理的思考に基づいていることを強調することができます。
自分の考えである主観と客観的なデータの両方が入っていることが理想です。
主観だけ、客観的なデータだけでは不十分で、主観と客観の両方があることが説得力を持たせることにつながります。
?具体例
「結論」と「根拠/理由」をつなげることが重要なのですが、その際に分かりやすくするために必要なのが具体例です。
「結論」と「根拠/理由」のつながりをイメージしやすくするために、具体例を交えて話すと効果的です。
■ロジカルな話し方のメリット・デメリット
ロジカルな話し方のメリット
(1)要望を的確に伝えることができる
自分の要望が的確に伝わると、相手も解決に向けた提案などがしやすくなります。
また、自分の要望を深く理解してもらえることで、相手や自分が何をするべきか明確になります。
(2)理解を得られるのが早い
相手に理解してもらえるスピードが早いと、物事の進行全てのスピードが早まるので効率的です。
自分が何をするべきか、相手に何をしてもらうべきか、方向性が決まるのが早いのでスムーズに進行することもできます。
ロジカルな話し方のデメリット
(1)冷たい印象を与えてしまう
理路整然とした話し方は、分かりやすい一方で固いイメージや冷めた態度の印象を与えてしまいがちです。
論理的であればあるほど、柔らかい口調を意識するべきですし、自分の主観や感情を交えて話すようにしてみてください。
(2)早口になってしまう
自分の頭の中で整理できている内容については、スピードを早めて話してしまいがちです。
そんな時は、ゆっくり話すことを意識してください。
相手の様子をうかがいながら、語尾をはっきり発音して認識違いを起こさないようにしましょう。
状況に応じてジェスチャーも多用して、相手に内容が伝わりやすくなる工夫をしましょう。
■ロジカルに話すテクニック
(1)ポイントを絞る
話が手短になって内容もしっかりと伝わります。
情報が多すぎると、聞き手も内容を整理するのが大変です。
(2)主張を凝縮
特に主張したい箇所の内容を凝縮して、無駄な部分は思い切って排除します。
情報を入れ過ぎてしまうと、主張が分散して印象が薄れてしまって何を伝えたかったのかがぼやけてしまいます。
(3)理由には主観と客観の両方を混ぜる
主観だけの理由は信頼性が乏しいです。
客観だけの理由は現実味に欠けてしまいます。
主観と客観の両方があることで、説得力がより強くなります。
(4)話し始める導入
話しの入口としてきっかけになる話題があると、聞き手は内容を理解しやすくなります。
出だしで一体何の話であるのかをつかめているかいないかで、その後の理解度は大きく変わってきます。
(5)相手にとっての結論と要点
結論と要点を意識して話すことが重要ですが、これは自分にとっての結論と要点ではありません。
あくまでも相手にとっての結論と要点です。
(6)感情を断つ
感情的になってはいけません。
感情だけの話し方では、思いは伝わっても、内容の理解には至りませんし、何より感情に振り回されて混乱してしまいます。
自分の主観や感情を表現するのであれば、出来事と解釈を冷静に伝えたあとにするようにしましょう。
おわりに
論理的な話し方は、自分の考えや要望を相手に確実に伝えるためには欠かせません。
仕事の場面においては、相手を説得したり説明をするときに必ず役に立ちます。
簡潔にそして明確にこちらの意図が正しく相手に伝わるので、円滑なコミュニケーションにもつながります。
紹介したテクニックを習得して、スマートで知的な話し方ができる人を目指しましょう。