
はじめに
自分の事ばかりを一方的に話す人は周りにいませんか?
他の人が話していても構うことなく話に割り込んできて自分の話をしてしまうような人です。
このような人は、相手の話は聞いているようで聞いていません。
聞き手側としては、聞き役が続き過ぎると疲れてしまって早く終わりにしてほしくなります。
このように一方的なコミュニケーションを続けていると、信頼関係を築くことができない状況や議論が発展しないなどの弊害が起きてしまうため、特にビジネスシーンにおいては早急に改善する必要があります。
一方的なコミュニケーションをとる人には、共通した心理がありますので、それが一体どんなものなのか、また対処法も含めて一緒に紹介します。
■ どうして?一方的に話す人の特徴と心理
ここでは一方的に話す人の特徴と心理について紹介します。
(いわゆるアスペルガー症候群やADHD(注意欠陥多動性障害)の場合は、自分の意識だけでは解決ができない可能性がありますので、専門医によるアドバイスをもらうことをお勧めいたします。)
(1)自己中心的
自己中心的な人は、誰でもいいから自分の話を聞いてほしいというマインドがあります。
相手が話しかけてくれても自分の話に置きかえてたくさん話してしまうことや、相手の意見を求めていない態度を全面に出して話を進めてしまいがちです。
相手に質問を投げかけて話すきっかけを与えることや、相手が話しているときはゆっくり聞くなど意識する必要があります。
相手が自分の話についてどのように感じたのかをその都度投げかけて、会話を発展させていくのが良いコミュニケーションです。
会話の合間には「ここまでのところで分からない点はありますか?」と質問をすることでさらにスムーズなコミュニケーションになります。
(2)プライドが高い
プライドが高い人は、裏を返すと自分に自信がない人であるともいえます。
自分がどう思われているかを気にして周りと比べて、良く思われたいがゆえに「私はこんなことができる」「私はこんなにすごい」というアピールをしてしまいます。
プライドが高い人に低くするように伝えても変わることはありません。
大切なことは、自分がどう思われているかではなく、相手がどう思うかの気持ちであることに気づいてくれると改善の見込みがあるのですが、相手を変えることはとても難しいです。
(3)せっかち
相手が伝えようと必死に話しているときに、自分の解釈ですぐに結論づけてしまうと、相手はそれ以上は話しにくくなってしまいます。
相手が話したいことを伝え終えるまでは、遮ることなく話を聞くようにしましょう。
途中で言葉をはさむときも断定をするのではなく質問形式で伝える、といった意識をすることが大切です。
(4)厳しくて細かい
しっかり伝えたい、しっかり理解したいという意識が強くなるあまり、はじめから厳しい条件や言葉を並べて話すことや、内容の細部にまで質問を重ねてしまうと分かりにくくなって、話がスムーズに進行しません。
大まかな全体像を伝えて理解をしてから、細かい点や注意したい点について追加で確認していく方が良いです。
(5)他人への興味が薄い
一方的に話をする人は、極端にいうと相手のことはどうでもいいと思っています。他人がどう思うかよりも、自分が何をしてどう感じたのかを知ってもらうことが重要だと考えています。
(6)ストレス解消がしたい
自分の話をすることは、時にはストレス発散になります。
そして逆に相手の話を聞くことは、ストレス発散になるどころかストレスがたまることもあります。
■ 【相手別】対処法で乗り切ろう
(1)上司
真剣に話を聞いてみてください。
上司の表情やボディランゲージにも注意を払って真剣に話を聞いてください。
上司はアドバイスをして指導をしたいのか、説教して叱りたいのか、上司が伝えたい内容とその先を読み取って、上司が納得するリアクションをとる必要があります。
指導したいだけなのに、叱られたリアクションでは上司は真意が伝わっていないと感じて話が終わりません。
逆に叱りたいのに、謝罪の言葉もなくただただ上司の言葉に納得しているだけのリアクションでは、話が終わりません。
(2)親
聞き流すことも一つの方法です。
家族という信頼関係があるからこそ、親は子供に口うるさく何でも言いたくなるものです。
全てに真剣に対応するより、自分を心配してくれていることに感謝をしつつ思い切って聞き流してみてください。
親は子供に伝わったという満足感を得ることができれば、話が切り上がることもあります。
(3)友達
大きいリアクションで反応してみてください。
一方的に話したい友達は、相手に自分の話が伝わったと満足してくれると話が切り上がります。
(4)彼氏・彼女
内容にもよりますが、思い切って話題を変えてしまうのも一つの方法です。
楽しめない会話は時間の無駄です。
話を中断するのは失礼なことですが、相手の話を聞かないことも失礼です。
片一方が暴走しているときは、もう片方がお互いの会話が楽しくなるように努力をして良好な関係を保ちましょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
いつの間にか自分の話ばかりしていると気づいたら、意識して相手の話を聞くようにしましょう。
逆に聞き役として話を聞いてばかりだった人にとっては、一方的に話す人の心理が分かったことで相手に対する見方が変わって対処の仕方も変わってくるのではないでしょうか。
いずれにしても一方的なコミュニケーションは、信頼関係を築くことが困難で良いことはありません。
紹介した対処法を上手く活用していただいて、相手との実りあるコミュニケーションがとれるようになることを願っています。