2025.12.01

以上のように、声の小ささは"性格"ではなく、むしろ「体・呼吸・発声のメカニズム」が大きく関係しています。そこで次に、呼吸・体幹・姿勢という観点から、なぜ声が小さくなってしまうのか、原因を掘り下げます。
例えば:
猫背・前かがみの姿勢 → 胸郭が狭まり、肺が十分に膨らまない → 呼吸浅め → 声が弱くなりがち
肩が上がって硬まっている → 胸郭・肩甲骨の可動が失われ、息がスムーズに吐けない → 喉ばかりで「力んで声を出す」ようになって疲弊
つまり、良い声のためには「姿勢を整え」「体幹を使い」「余分な力を抜く」ことが不可欠です。姿勢と呼吸の関係が「声が小さい人ほど姿勢が悪い?」とまで言われる所以です。
トータルボディメイキングスタジオ I's(アイズ)
練習方法
背もたれなしで椅子に浅く座る、または仰向けに横になる。
お腹に手を置く。息をゆっくり吸い、お腹が「膨らむ」のを感じる(胸はあまり動かないように)。
吐くときに「アー」と声を出しながら、お腹をゆっくりへこませて、息をゆっくりと吐き切る。
1〜2 分程度×朝・夜など、毎日繰り返す。
慣れたら「椅子に座ったまま」「立ったまま」「歩きながら」など日常シーンに移行。
この練習を通じて、「息をたくさん使える」「姿勢・体幹を使える」状態に近づきます。「息に支えられた声」が出せるようになるのです。
ポイント
立って話すとき/座って話すときともに「耳・肩・腰・くるぶし」が一直線になるような姿勢を意識。
背筋を伸ばし、肩甲骨を少し後ろに引く。胸を軽く開いた状態を保つ。
骨盤を立て、腰が丸まらないように。丸まっていると肺・横隔膜が圧迫され呼吸が浅くなります。
日常で「肩が内側に入り/背中が丸まる」「頭が前に出ている」姿勢になっていないかチェック。
このように体幹(腹横筋・骨盤底筋・背筋・肩甲骨まわり)が機能していると、呼吸が安定し、声の土台が整います。「声=喉」ではなく「声=体+息」なのです。
練習方法
鏡の前で「あー/いー/うー/えー/おー」とゆっくり声を出し、口の開き・音の響き・胸・鼻腔の振動を意識。
声を出すときに「自分の声が部屋の端まで届く」と想像しながら話す。声を"前"に向けて飛ばす感覚を持つ。
立ったまま、少し離れた壁に向かって「名前を呼ぶ」「短いフレーズを言う」などして、壁越しに声が届く感覚を掴む。
日常の会話で、「最初の一言」に意識を向ける。例えば、挨拶や発言の最初の語尾を少しだけ張る/息を意識して出す。
これらの練習を重ねることで、「静かな場所でも通る声」「聞き返されづらい話し方」が身に付きます。
Q2:私は声が小さいだけでなく、滑舌も悪い気がします。呼吸トレーニングは効果ありますか?
A2:はい、あります。正しい呼吸を行えると、口・舌・唇に余分な力が入らず、滑舌が改善しやすくなったという報告があります。
つまり、呼吸の改善が「声量」「通り」「滑舌」「話す際の疲れ」など、複数の要素に好影響を及ぼします。
Q3:私の場合はマイクで話したり、大勢の前で話すことが多いのですが、対応できますか?
A3:もちろん対応できます。むしろ大勢の前で話す際には、「呼吸」「体幹」「声の響き」がより重要になります。腹式呼吸で支えられた声は、マイクを使わなくても通りやすく、マイク使用時には「自然な声量の底上げ」になります。講師としても、大勢を前にする前の準備(呼吸・姿勢・声出し)を習慣化することを強くお薦めします。
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